任意整理で借金問題が解決できる！条件やメリット・デメリットについて

【借金】任意整理する際に債務者に依頼すること

任意整理は、債務者が無理なく支払える限度での返済計画を相手に提示し、お互いに条件をすり合わせて合意を得ることが目的です。

債権者と交渉する前に、まずは借金返済総額の確定を行います。債権者から取引履歴を取り寄せ、利息制限法に基づいた引き直し計算を行い、正確な残債務の調査を行います。利息制限法に違反する利率での貸し付けがある場合は利息制限法で定められた上限の利率で計算し直し、正確な弁済額を確定します。

正確な残債務額が判明すればいよいよ債権者との交渉に入りますが、具体的には以下の内容について交渉が行われます。

過払い金の請求

過払い金が発生している場合は、債権者に対して支払いを請求します。しかし、カーローンや住宅ローン、ショッピングによるクレジットカード払いにおいて過払い金は発生しません。過払い金請求ができる条件とできない条件がありますので、ご注意ください。
過払い金請求については、こちらで詳細をご確認いただけます。

返済方法について

任意整理は無理のない返済により、完済するのが目的です。そのため、通常分割払いとされます。分割回数や返済期間は個別のケースによって異なります。

将来利息のカットについて

将来利息とは、任意整理の交渉を行い、和解が成立した日から完済日までに発生する利息のことです。任意整理では、この利息をカットもしくは減額してもらうよう交渉します。実際に減免カットしてもらえるかどうかは、それまでの取引状況など個別のケースによって異なります。

【借金】任意整理の条件について

任意整理には、法律上の利用条件はありません。しかし、返済可能な程度にまで借金の負担を軽減するためには、以下の条件を満たす必要があります。

安定した収入がある

任意整理に年収などの要件はありません。そのため、フリーターでも契約社員でも年金生活者でも、任意整理を行うことは可能です。

しかし、任意整理の目的はあくまでも負担の少ない額で借金完済を目指すものであり、収入から公共料金や税金、衣食住などにかかる生活費などの金額を差し引いても返済を続けられる安定収入が継続的に見込める必要があるのです。

返済する意思がある

任意整理の交渉次第で、今後の返済額を減額することができます。しかし、すぐに借金が返済できるというわけではなく、通常は長期間にわたって分割返済を継続していくことになります。ときには節約や我慢をしなくてはいけないこともあるでしょう。任意整理でせっかく返済額が減っても、返済が滞ってしまうと「期限の利益」を失い和解契約は失効します。残債務の一括返済を請求されるため、挫折することなく、完済するまで返済し続ける強い意思を持つことが大切です。

任意整理ができるかどうか不安な方は、一度司法書士事務所ユナイテッドフロントにお問い合わせください。これまでご相談者様が抱える借金問題に向き合い、様々なお悩みを解決してまいりました。経験豊富なスタッフがどのような疑問でもお答えいたします。

【借金】任意整理のメリット

手間や時間がかからない

債務整理には他にも、個人再生や自己破産があります。しかし、これらは裁判所を通して行う手続きのため、複雑な書類を準備したり、裁判所に出向いたりする必要があります。しかし、任意整理は裁判所を通さずに司法書士や弁護士が代行して手続きを行うため、比較的容易に進めることができます。

整理したい借金を選べる

中には、複数の貸金業者から借金をしているという方もいらっしゃるでしょう。任意整理は任意の交渉ですので、整理したい借金を選ぶことができます。カーローンのように手続きをすることで購入した商品を引き揚げられてしまうものや、家賃の滞納や勤務先からの借入のように整理が難しいものは除外することも可能です。

督促・取り立てが止まる

任意整理を依頼されたら、受任通知という手続きの開始を知らせる通知を消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者へ発送します。これにより、貸金業者は今後本人に連絡するのは法律上禁止され、任意整理を依頼された司法書士や弁護士が代行して対応することになります。任意整理手続きが完了するまでは毎月の督促や、業者への借金返済もストップするため、精神的負担から開放されます。

周囲に知られるリスクが少ない

上述したように、任意整理は司法書士や弁護士が代行して手続きを行うため、債務者本人に貸金業者から電話や郵便物が来ることはありません。司法書士や弁護士と電話や書類のやり取りは必要ですが、職場や家族に内密で進めたい場合は、その旨を事前にお伝えいただければ十分に配慮いたします。周囲に知られるリスクを少しでも減らしたい方に、任意整理はおすすめです。

返済総額を減額できる

任意整理において、借金の元金を減額することはできません。しかし、過払い金が発生している場合はその分を元金の返済に充てることができます。また、交渉により将来的に払う予定になっている「利息」や「遅延損害金」などが免除されれば、借金返済の負担が大きく減少するでしょう。

【借金】任意整理のデメリット

信用情報機関に事故情報が登録される

任意整理などの債務整理を行うと、その履歴が信用情報機関の扱う信用情報に「事故情報」として登録されます。信用情報機関によって異なりますが、約5年間登録されることになり、その間は新たにクレジットカードを作ったり、家や車などのローンを組んだりすることはできません。

また、整理対象外としたクレジットカード会社が信用情報を確認し、その結果対象外としたクレジットカード会社のクレジットカードが使えなくなる可能性もあり、その場合は携帯電話や公共料金などをカード決済で支払っている場合は変更する必要があります。

すべての業者がどんな内容の交渉に応じてくれるわけではない

任意整理は裁判所を通さない手続きであるが故に、自己破産や個人再生のような強制力がありません。そのため、貸金業者の合意を得ることができなければ、任意整理を行うことはできません。貸金業者が任意整理に応じない理由は様々ですが、そういった場合は、任意整理以外の債務整理方法も考慮に入れることをおすすめいたします。